別府地獄めぐり(その10:坊主地獄)
地獄組合には加盟していないが、別府で地獄といったら、外せないのが、今回の坊主地獄である。鬼石坊主地獄というのもあるので、ややこしいが、こちらのほうが古くから存在する。
中に入り、ふと路傍を見ると、蹲と何故か寒山拾得がいらっしゃった。
こんなところでマニアを喜ばせる趣向を凝らしているとは、やりおるわい!
内部はこのような通路に沿って、坊主地獄を見学していくことになる。
通路沿いには、こういった熱泥が噴出す地獄が点在している。この熱泥が噴出したところが坊主頭みたいだから、坊主地獄なのである。
この坊主頭がなかなか上手く撮れない。今度は撮れたかな?
この地点は昭和48年に爆発を起こしたそうだ。高さ10mまで熱泥が噴出し、TV中継されたそうだ。
天然記念物といっても国ではなく、大分県のだそうだ。
何故、蝦蟇仙人?
この穴は平成元年に爆発したそうだ。
延内寺爆発跡?
そう、ここには延内寺という寺があったのだ。1498年の日向灘地震の際、爆発が発生し、住職もろとも建物が吹っ飛んだそうだ。壮絶な話である。以来、住職は行方不明のままである。
ここに建物があったのか、今はただの窪みと化している。
実際に人が死んでいるということで、今回廻ってきた地獄では唯一薄ら寒いものを感じてしまった。泥坊主だけでなく、こういう謎の石仏で見学者を楽しませてくれる、小粋な地獄なのであった。
これにて地獄巡り完結である。