九州温泉修行Ⅳ(七里田温泉、長湯温泉)
平成24年4月14日。温泉シリーズ第4弾は、大分竹田である。
まず向かった先は、日本有数の炭酸泉、七里田温泉(No.11)である。
七里田温泉館で、受付をする。木の葉の湯と下湯があるが、もちろん、炭酸泉の下湯を選ぶ。下湯の脱衣場にはロッカーがないので、貴重品はこの温泉館のロッカーに入れるとよい。料金を払うと、鍵を渡された。なんじゃこりゃ?と思っていると、温泉に入るのに鍵を開ける必要があると説明された。
下湯はいったん温泉館から出て、しばらく歩く必要がある。
このラムネの湯と書いてあるのが、下湯のことだ。下湯の名のとおり、下に下る。
この小屋がそうらしい。
ノブを回すと、鍵がかかっていた。ここでさっきの鍵が要るのか?
鍵を開けて、中に入った。
ほな入りまひょ!
おりょ?先客がおった。
早速に入る。温度はかなりぬるめで長く入るにはちょうどいい。
しばらく入っていると、体中が泡で包まれた。ちょっとでも動くと、体から大量の泡が放出されて、水面で泡がはじけ飛ぶ。こんな凄い炭酸泉は初めてである。かなり興奮した。
この温泉、あまりにも炭酸濃度が濃く、危険だということで、窓開けっぱの送風機で換気を常時行っている。
それにしても気持ちいいなあ。。。そうそう、いびきがね・・・
おりょ?先客の爺さん、めっさ寝とるやん!
気持ちは分かるよ。
こちらもうとうとしながら、しっかり1時間ほど入った。
かなり満足できる温泉であった。もっとも温度がぬるいので、寒い時期には少々きついかもしれない。温泉館で鍵を返すと、竹田観光に向かった。この話は別に報告する。
・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆
竹田観光を終えて、向かった先は、同じく竹田にある、こちらも炭酸泉で有名な、長湯温泉である。
まずは郷の湯旅館にやってきた。
なかなか楽しそうな雰囲気がある。さっそくお風呂に入らせてもらおう。
500円ね。。。あ、万札しかないや!
え?お釣りがない?
どこかで両替してくださいとのことだ。近くに店屋はない。仕方なく、車で探しに走った。
...。oо○**○оo。...。oо○**○оo。...。oо○**○оo。
結局、店がよく分からない。
ということで、先にラムネ温泉館(No.12)に入ることにした。
お洒落っぽい建物にちょいとびっくりして、中に入ると、やたら近代的でより一層たまげた。
料金は同じ500円だが、こちらは万札でもおつりが出た。
ガーデンの向こうに見える建物が浴場だ。手前にあるロッカーで貴重品を預ける。
脱衣場から浴場へはやたら低い位置にある引き戸を開けて、入らなければならない。内湯は一風変わった湯船だ。まるで、鍾乳洞のリムストーンプールのような湯船に濁り湯が入っている。入ると、少ししみた。塩的なものか?
露天には、炭酸泉がある。入っていると、やがて、ぷちぷり泡が体に張り付いてきた。確かに凄いが、先にもっと凄い七里田温泉に入ってしまったので、全く感動しなかった。おまけに狭い湯船におっさんが芋鍋状態で入っており、おこちゃまがきゃっきゃ騒ぐので、全くくつろげなかった。
15分ほどで嫌になって出てきた。出てきた後は、売店でラムネを買って飲んだ。
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郷の湯旅館(No.13)に帰ってきた。
旅館の主人に料金を払う。愛想のよい主人だ。
こちらのお風呂に入ってくれとのことだ。
脱衣場に入ると、一人入っているようだった。
いよいよ浴場に入る。
・・・何じゃ、こりゃ~!?
湯船が、湯船が・・・
湯船一杯に謎のベージュ色の固形物が蔓延っていた。これは温泉抽出物なのか?
触ると、ざらざらしていた。
おそるおそる入る。湯は少し熱めだが、まろやかな感じがする。これはいい!
ほへぇ~としていると、先客が出た。
これはチャンス!
ということで、誰もいなくなったので、浴室を撮ってみた。どや!凄いやろ?
湯船の底には、そこここに剥落した温泉抽出物の塊が落ちている。尿管結石みたい!
結局、このあと、誰も入ってこず、40分くらいゆっくり浸かることができた。
ほっこりして出てくると、主人が声をかけてきた。
主人:面白い温泉やろ?
私:ベージュ色の塊って、あれ全部温泉の成分ですよね?
主人:そうそう。昔はあれ、全部削岩機でとってたんやけど、温泉通のお客さんがとらないほうがいいっていうんで、それからとらんようにしたんよ。そしたら、評判になって・・・
確かにあの塊はインパクトがあり、マニア心をくすぐる。このあと、自分の温泉を自慢げに語る主人としばし歓談したが、私が先に行った七里田温泉は主人もお薦めとのことだった。やはり、温泉通を唸らせる温泉であったか・・・
ここは一人旅大歓迎だそうで、今度は泊まりに来いといわれた。今後は宿泊したいと思ったが、どうせなら誰かと来たいと思った。誰かいないか?
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続いては、長湯温泉でも有名なガニ湯にやってきた。ガニ湯とは川原にある無料の共同浴場である。入り口が分からず、迷ってしまった。ここは、八十八湯めぐりの対象ではないが、折角なので入ってみた。
え?橋の下にある、あの板の上に服を置けと?とりあえず先客に習って、脱いでマッパなまま外に飛び出した。
目が二つあって、蟹だね?
先客はすぐに出たので、一人だけの温泉タイムが始まった。
お湯はぬるい。浸かっていると、道上からやたら声をかけられる。とても落ち着いて入ってられるかぁ~!どこから入るのかとかぬるいのかとか聞いてくるくせに誰も私と同じ土俵に上がらない。結局、少し浸かって、早々に退散した。
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水神之森(No.14)にやってきた。こちらも長湯温泉だが、なんか変だなあ。。。
だって、入り口にこんなあるから、思い切り行き過ぎそうになったやんかあ!
ペンションってやつですかねぇ?意表をつかれ、びっくらこいた。
中に入ると、お上がいたので、お風呂はここでいいですか?と聞いてしまった。
早速、スタンプを押してもらうと、お上が、「郷の湯旅館さん、いってらっしゃいますね?」
と聞いてきた。
何でもこちらは郷の湯旅館とは違い、こびりつく温泉抽出物を丹念にとっているそうだ。理由は糖尿病の人だと、傷ついてそこから壊死したらまずいからだそうだ。これも一つの選択肢である。
他にも湯船に蓋をしているかもしれないから、閉まっていたらあげてくれと言われた。何でもどこぞやの温泉通の手作りだそうで、炭酸が逃げないようにだとのことだ。
ま、最後だし、ゆっくり浸かろうと風呂に向かった。
真ん中に置いてあるのが、噂の蓋か・・・
木とかで作りゃ、雰囲気出るのに・・・
とりあえず入るか・・・
お!風呂の泉質はよさそう!炭酸はそんなに出てないみたいで、泡つきはあまりない。なんか独特の臭いがするなあ。。。どこかで嗅いだことあるような・・・
後で風呂からでて温泉通の書いた記事を見て、分かったが、これはモール泉の臭いだった。そう大川温泉で臭ったことがあるのだ。上がってからみた記事によると、実に様々な成分が入っているそうだ。
他に客もなく、すっかりご満悦でゆっくり浸かった。1時間ほど浸かってでてきた。
風呂上りにロビーに行くと、お上にゆっくりしていけといわれた。
ほなアイスコーヒーでも飲んで・・・
なかなかよか眺めばい!
しみじみと日没を眺めながら、一句捻りたくなったとき、ふと珈琲についてきた砂糖を見た。UCCだった。神戸市多門通・・・。めっさ懐かしいやん!
そういや先々週はふじゅんの会のしゃっちょーさんこと、じゅんちゃんの結婚式で神戸に帰ったか。ほな、ふじゅんの会のメンバーにメール打っとこ。
私:長湯なう
お!返信が・・・
まき:歯医者なう
JIN:晩御飯支度なう
じゅんちゃん:橿原まで仕事の移動中なう
やはりノリがいいなあ。。。
最後にまたお上と話した。ここの温泉は奇跡の温泉と言われているそうで、病気が治りましたとか、そういう話がしょっちゅーあるんだそうだ。常連もたくさんいて、家族みたいな感じだそうだ。良かったら、今度は泊まりに来てねと言われたが、人見知りの激しい私には、そんなアットホームな空間は耐えられないのだ。しかし、また来たいと思える、いい温泉ではあった。
こうして、今回の温泉修行を終えた。しかし竹田は遠い。家に帰るとすっかり夜だった。
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