ローマな休日(その26:ヴァチカン博物館Ⅵ)
ピオ・クレメンティーノ美術館も佳境に入ってきた。
八角形の中庭である。
この中庭は、15世紀に建造されたものを18世紀に改修したものだ。屋外にもかかわらず、普通に古代ギリシアやローマの彫刻が普通に飾られている。
メデューサの首を持っているということは、ペルセウスであろう。
でたっーーーーー!
ラオコーンである。紀元前1世紀の作品である。そもそも、トロイアの神官ラオコーンとは、トロイア戦争の折、オデュッセウスが海岸に置いた、木馬を市内に入れないように説得した人物である。しかし、ギリシアの守護神アテナは蛇を二匹召喚し、ラオコーンと二人の息子を殺したのである。
この彫像は、とても有名なもので、ガイドブックには必ず出てくる。そんなものが、まさか屋根の下といえ、屋外にさらされているとは・・・。JINと二人、普通に驚いた。
ちなみに、この一週間ほどのち、NKGW氏がべたべた触って、警報機が鳴ったとか鳴らないとか・・・
八角形の中庭から建物内に入ると、動物の間になる。
鹿が犬にかまれている。猟の1シーンであろうか。
牛殺しといえば、大山倍達。。。
何故、ロブスター?
ライオンはよくモチーフに用いられているようだ。
さらに奥に進むと、ミューズの間がある。
なかなか美しい天井だ。
ミューズの間の中央には、
名作と言われる「ベルヴェデーレのトルソ」が鎮座している。
トルソとは、頭・手足のない彫像のことである。中でも、このトルソはミケランジェロに深い影響を与えたと言われる。
ま、コレを実際に見たとき、トルソは美術上価値があることを知っていたので、かなりのお宝だろうとは思っていたが、想像以上のお宝のようだ。
ミューズの間の奥には、円形の間がある。
天井は、まるでパンテオンのようだ。
円形の間にはずらりと彫像が並ぶ。
この真鍮っぽい色の親父は、ヘラクレスである。黄金色のせいで、股間の葉っぱが一層眩い。私的には、棍棒より斧剣を持っていて欲しかった。
ゼウスの正妻ヘラである。ヘラクレスとは「ヘラの栄光」という意味だそうだが、ヘラには随分嫌われている。
四代皇帝クラウディウス帝である。カリグラ暗殺後、祭り上げられた皇帝で、相当ヘタレである。何しろ、カリグラを暗殺した親衛隊がクラウディウスを迎えにいったとき、殺されると思い、隠れていたそうだ。カリグラからは相当馬鹿にされていたらしい。ちなみに、五代皇帝ネロの父親である。
ローマ神話のユノである。ギリシア神話のヘラと同一視され、6月のJuneの語源でもある。
円形の間からギリシア十字の間に移る。
聖へレナの石棺である。コンスタンティヌス帝の母のために使われた石棺だそうだ。
ギリシア十字の間から移動すると、エジプト美術館に入る。
何故、ヴァチカンでエジプトかというと、かつてローマ帝国がエジプトからかっぱらったお宝を集めたものらしい。┐(´д`)┌ヤレヤレ
その後、エトルスコ美術館に移る。古代エトルリアの文化財を展示している。
とくに壷が充実しているようだ。
エトルスコ美術館を見学し終え、いろいろ、ぐるぐると徘徊していると・・・
再び燭台のギャラリーの紛れ込んでしまった。
ということで、システィーナ礼拝堂に再び行くことにした。
めっさ、人多っ!
JIN君、初めに行っておいて、よかったなあ・・・
最後に・・・
階段で滑ると危険です。注意しましょう!システィーナ礼拝堂近くの階段にて
これで、ヴァチカン博物館終了ですわ。。。
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