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2008年5月16日 (金)

長野闘痔の旅(その1)

平成18年11月3日。

早朝の阪急梅田前バスターミナルに私はいた。ここから高速バスに乗り、信州に行くのである。信州には、私の大学時代の親友マルがいる。彼に会いに行くのが目的である。

マルとは奈良で学び舎を共にした。私は真面目学生で、毎日大学の講義を睡眠学習していた。マルは、自宅で度重なる怪奇現象にもめげず、睡眠を果たしていたものだ。テスト前になると、マルの交友関係は広かったので、真面目っ子グループから借りたノートをコピーし、二人でよく勉強した。

そんな彼も信州で大学院に行った。前回訪問したときは、ちょうど2004年のアテネオリンピックが開催中であった。ちなみにそのときは、青春18切符で攻めた。

さて、話を当日に戻す。まだ時間がある。車中は長いので、今のうちにトイレットを済ましておくか・・・。

個室で一息いれ、ある異変に気づいた。

こ、これは・・・。

私の体にとんでもないことが起こっていたのだ。

こんな状態で長野に行って大丈夫か・・・?

少し、ショックもあり、気がめいる。

しかし、マルが待っている。友情パワーっ!

意を決めて、バスに乗り込んだ。

隣には、OL風のご婦人が座った。出発である。私は少し寝入ることにした。

・・・・・・・・

高速道路走行中。

?異変に気づいた。

隣のご夫人が足を組んで寝入っている。その組んだ足を私のほうに向けているので、見事に私のパンツにご夫人のいつ犬の糞、あるいは、馬糞、牛糞、人糞を踏んだか分からないような靴の裏が当たっていた。

私は、優しくご婦人のおみ足をインサイドキックした。

「貴方の臭い足の裏が私に当たっているのです。弱小超人にはご遠慮願おうか・・・。」

すると、ご婦人は理解を示し、後部の開いていた座席に移動した。

そんな日常的風景がありながら、諏訪に着いた。

マルの用事が終わるまで、私一人で観光することになった。

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まずは、諏訪大社下社秋宮である。諏訪大社には、上社が二つ、下社が二つある。幼少の頃と前回2年前に上社の二つを訪れているので、今回、秋宮と春宮を行けば、制覇である。

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若いカップルに写真を撮ってもらったり、老夫婦の写真を撮ってあげたり、かなり参拝客が多く、にぎやかである。

秋宮を参拝し終え、途中で塩羊羹を食し、春宮にやってきた。

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こっちは客も少なく閑散としている。

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春宮の近くの川沿いに万治の石仏がある。

江戸時代のものらしい。かの岡本太郎氏も芸術的に影響を受けたらしい。

諏訪湖のほとりまで帰ってきた。

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片倉館という温泉施設である。ここの名物は千人風呂である。しかも、湯船が深く、立ったまま入るのである。何でも、昔、一日中働かせた女工さんを効率よく入浴させるため、そういう構造になっているそうな・・・。マルに聞いたがほんまかいな?

前回は諏訪に着いて、早々入ったが、今回は、夕食後、マルと入った。

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諏訪湖畔にやってきたが、すっかり暗い。そうこうしていると、マルから連絡が入る。無事再開を果たした。

夕食は、前回私が舌を巻いた、マル御用達の鳥屋さんである。ここの鳥わさと釜飯が格別なのである。福岡でも数人に食いにいこうぜと誘ったが、鳥を食うために諏訪まで行こうというチャレンジャーはいない。

マルの部屋でくつろぎながら、近況報告や、ハワイの話などしていたが、私は機を見て、告白をした。

今朝、トイレに行ったら、血便でた

すると、マルは即答した。

まっちゃん、それ、切れ痔やで

俺もあったで

おー、心の友よ!

私の心は、不安から安心に変わったのだった。

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