長野闘痔の旅(その1)
平成18年11月3日。
早朝の阪急梅田前バスターミナルに私はいた。ここから高速バスに乗り、信州に行くのである。信州には、私の大学時代の親友マルがいる。彼に会いに行くのが目的である。
マルとは奈良で学び舎を共にした。私は真面目学生で、毎日大学の講義を睡眠学習していた。マルは、自宅で度重なる怪奇現象にもめげず、睡眠を果たしていたものだ。テスト前になると、マルの交友関係は広かったので、真面目っ子グループから借りたノートをコピーし、二人でよく勉強した。
そんな彼も信州で大学院に行った。前回訪問したときは、ちょうど2004年のアテネオリンピックが開催中であった。ちなみにそのときは、青春18切符で攻めた。
さて、話を当日に戻す。まだ時間がある。車中は長いので、今のうちにトイレットを済ましておくか・・・。
個室で一息いれ、ある異変に気づいた。
こ、これは・・・。
私の体にとんでもないことが起こっていたのだ。
こんな状態で長野に行って大丈夫か・・・?
少し、ショックもあり、気がめいる。
しかし、マルが待っている。友情パワーっ!
意を決めて、バスに乗り込んだ。
隣には、OL風のご婦人が座った。出発である。私は少し寝入ることにした。
・・・・・・・・
高速道路走行中。
?異変に気づいた。
隣のご夫人が足を組んで寝入っている。その組んだ足を私のほうに向けているので、見事に私のパンツにご夫人のいつ犬の糞、あるいは、馬糞、牛糞、人糞を踏んだか分からないような靴の裏が当たっていた。
私は、優しくご婦人のおみ足をインサイドキックした。
「貴方の臭い足の裏が私に当たっているのです。弱小超人にはご遠慮願おうか・・・。」
すると、ご婦人は理解を示し、後部の開いていた座席に移動した。
そんな日常的風景がありながら、諏訪に着いた。
マルの用事が終わるまで、私一人で観光することになった。
まずは、諏訪大社下社秋宮である。諏訪大社には、上社が二つ、下社が二つある。幼少の頃と前回2年前に上社の二つを訪れているので、今回、秋宮と春宮を行けば、制覇である。
若いカップルに写真を撮ってもらったり、老夫婦の写真を撮ってあげたり、かなり参拝客が多く、にぎやかである。
秋宮を参拝し終え、途中で塩羊羹を食し、春宮にやってきた。
こっちは客も少なく閑散としている。
春宮の近くの川沿いに万治の石仏がある。
江戸時代のものらしい。かの岡本太郎氏も芸術的に影響を受けたらしい。
諏訪湖のほとりまで帰ってきた。
片倉館という温泉施設である。ここの名物は千人風呂である。しかも、湯船が深く、立ったまま入るのである。何でも、昔、一日中働かせた女工さんを効率よく入浴させるため、そういう構造になっているそうな・・・。マルに聞いたがほんまかいな?
前回は諏訪に着いて、早々入ったが、今回は、夕食後、マルと入った。
諏訪湖畔にやってきたが、すっかり暗い。そうこうしていると、マルから連絡が入る。無事再開を果たした。
夕食は、前回私が舌を巻いた、マル御用達の鳥屋さんである。ここの鳥わさと釜飯が格別なのである。福岡でも数人に食いにいこうぜと誘ったが、鳥を食うために諏訪まで行こうというチャレンジャーはいない。
マルの部屋でくつろぎながら、近況報告や、ハワイの話などしていたが、私は機を見て、告白をした。
今朝、トイレに行ったら、血便でた
すると、マルは即答した。
まっちゃん、それ、切れ痔やで
俺もあったで
おー、心の友よ!
私の心は、不安から安心に変わったのだった。
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